2022.09.29

地元から世界へ!地方港混載サービスでローカルからグローバルに広がるネットワーク

2004年から開始した地方港混載サービスは、貨物を主要港まで輸送する必要がなく、最寄りの港から世界中に向けて輸送できる、利便性が高いサービスです。

地方港混載サービス開始のきっかけは、韓国船社が日本各地にある国際地方港への配船を拡大し、釜山港をハブとして、集めたコンテナを世界中に向けて輸送するサービスを開始したことでした。

混載専門業者である弊社はこれにいち早く着目し、このサービスをFCLだけでなくLCLとしても活用することを提案しました。小口貨物でも地元で生産した商品を最寄りの港から船積みするオプションを増やし、混載インフラを整え拡充してまいりました。

以下に、地方から出荷されるお客様のサービス活用事例をご紹介しておりますので、ぜひ、ビジネス展開の参考になさってください。

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お客様のご紹介

・富山県内に自社工場を持ち、医薬品の製造販売を手掛ける医薬品メーカー様
・地元、富山県の発展、活性化に力を入れている企業様

お客様の状況と課題

・富山工場で製造した医薬品を関東の主要港までトラック便で運び、FCLで出荷することが多い
・主要港から船積みすることが多いが、富山港からもFCLで出荷したことがある
・海外の仕向地は、韓国、タイ、マレーシア、スウェーデンなどで、全世界へ定期的に輸出している
・少量でもFCLで出荷していた
・主要港へのトラック輸送コストが負担となっていた

地方港混載サービスを利用したソリューション

今回ご紹介するお客様は、従来、貨物を関東の主要港まで運び、FCLにて輸出しておられましたが、弊社より地方港混載サービスをご提案させていただき、トライアル輸送を経て、現在では定期的にご利用いただいております。

①富山新港から世界に向けてLCLで輸送

地方港からでも釜山港を経由して世界中に輸送できるので、お客様の仕向地となっている韓国、タイ、マレーシア、スウェーデン向けのLCL輸送も、地方港から直接出荷することが可能になりました。

②FCLに適した物量が集まるまで待たずにLCLでスピーディーに出荷が可能

海外の注文者からの少量のオーダーに応えなければならない場合でも、LCLで出荷することで早期に届けられ、コスト削減にも繋がります。FCLに適した物量になるまで溜まるのを待つための時間と費用が削減できます。

③国内輸送費や手配の手間を軽減し、ダメージリスクも低減

主要港発のサービスを利用する場合は、富山工場からトラックでの輸送が必要となりますが(富山~東京450KM)、地方港混載サービスは最寄りの港までの短距離の輸送(30KM)で済みます。

導入を決めたポイント

・富山県内に工場があるので富山新港発のサービスなら陸上輸送距離が短くなり、トラック輸送費も抑えられ、貨物ダメージのリスクが軽減できる
・富山新港を利用したサービスなら、生産管理部署(工場)と通関業者との距離が近いので話がよく通じ、実務が進めやすい
・CFSが近くにあるので、何かあっても貨物の現状をすぐに確認しに行くことができる
・これまで利用していた主要港発サービスがベストだと思っていたが、富山新港発サービスを試してみたところ全く遜色ないことが実感できた
・セイノーロジックスの利用実績が長年あって信頼できる
・県からも地場の港の利用が推奨されているため、地元への貢献ができると考えた

実際に得られた導入の効果

・富山新港発でもウィークリーサービスのため、毎週安定して発送できる
・主要港発と同等の仕向地数が確保できて助かっている
・生産工場に最寄りの港から船積みすることで、陸送距離を短縮でき、トラック輸送費の大幅削減ができた
・陸送距離を短縮することで脱炭素等の環境問題にも貢献でき、SDGsへの取り組み意識の高い企業として評価されている
・地元のリソースを活用したサービスを利用することで地域活性化に貢献できている

今後の展開

地方港発の混載輸送サービスは2004年に実験輸送を新潟港発で行って以来、各地での受託ができるようサービス改良を重ねてまいりました。
地方港発混載サービスの取り扱いができる業者が限られる中、“地方港混載といえばセイノーロジックス”と言っていただけるまでに成長することができ、現在では国内15CFS・13港から全世界の300ヵ所に向けてサービスを提供しています。

一般的には主要港発サービスの方が、スケジュールの安定性やルートの選択肢において優れていると思われがちですが、弊社の地方港混載サービスは、主要港発サービスと遜色ない配船頻度とルートバリエーションで展開しております。

近年の企業活動においてはSDGs志向の高まりから、環境への責任と貢献が求められる時代になりました。生産工場に近い地元の港を活用する地方港混載サービスは、トラックの走行距離を短縮することで、温室効果ガス排出量の削減効果も期待できます。

地方港混載サービスは地域活性化、環境問題への貢献にもつながると考えておりますので、これからも受託可能エリアの拡大に積極的に取り組んでまいります。

地方港混載サービスの詳細については、こちらのページをご覧ください。

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