世界中で和牛や日本酒といった「メイド・イン・ジャパン」の食品がブームを起こしており、海外における日本食人気が増しています。食品の品質を保ったまま海外へ輸出する際に欠かせないのがコールドチェーンと呼ばれる輸送の仕組みです。
この記事ではコールドチェーンの基礎知識を紹介するとともに、コールドチェーンを支えるリーファーコンテナについても解説していきます。
コールドチェーンとは?
海外での日本食ブームは今なお勢いを増しています。日本食は「高級」「安全・安心」「ヘルシー」として海外で高い評価を得ており、より本格的な日本食を求めて、日本産の食品を輸入するケースも増えています。
一方で温度変化によって変質してしまう生鮮食品などの食料品は、品質を保つために一定の温度で管理しなければなりません。
冷蔵・冷凍品などを出荷から輸送、保管、納品まで、一定の温度に保つ一連の物流プロセスのことをコールドチェーンと呼びます。
一般的なコールドチェーンのフローでは下図のように、出荷元から搬入された冷却済み製品を納品先まで温度管理をしながら配送します。
コールドチェーンを利用することで、品質管理をしながら長距離・長時間の輸送ができるようになります。また近年の技術の進歩により、より精密な温度管理ができるようになり、低温輸送が可能な対象商品やエリアはますます拡大し続けています。
そのコールドチェーンを支える鍵となるのが「リーファーコンテナ」の存在です。
リーファーコンテナが果たす役割
通常、海上輸送に利用される「ドライコンテナ」は外気温の影響を受けやすく、コンテナ船が赤道付近を通るルートではコンテナ内部の温度が60度を超える場合もあります。
一方「リーファーコンテナ」は電力供給によってコンテナ内の温度を一定に保つことができるため、食品を中心に海上輸送が可能です。
セイノーロジックスでの輸出実績
セイノーロジックスでは、2014年に保冷の海上混載輸送サービスである「ひんやり混載サービス」を提供開始。2020年からは冷凍の海上混載輸送サービス「ばりひえ混載サービス」も始めています。仕向地としては、香港、基隆、シンガポールをご提供しております。
温度帯+7℃の「ひんやり混載サービス」では、海外人気が高い日本酒を中心に、お醬油やお味噌などの調味料、チョコレート、乳製品など、数多くの商品を承っています。また温度帯-20℃の「ばりひえ混載サービス」は、近年海外で需要が高まっている和牛や、魚介類、また明太子や納豆などの加工食品、冷凍野菜・果物などの商品を多くお取り扱いしております。
もともと日本酒輸送のお問い合わせが多かった「ひんやり混載サービス」では、サービス開始前に複数の酒造メーカー様に設定温度のアンケート調査をさせていただき、多くご要望をいただいた温度として+7℃に設定いたしました。
青果物は時間経過による劣化が懸念点として考えられますが、お客様・弊社現地側代理店と確認を重ねて、ほうれん草を積載した実績もございます。
お客様の声になるべくお応えしたいという思いから実現した結果ですので、青果物についてまずは事前にご相談ください。
セイノーロジックスが大切にする“確実性”
RX Japan株式会社が毎年主催している「”日本の食品”輸出EXPO」にて、セイノーロジックスがアンケートを行った結果、全体の約4割が保冷混載輸送に対して「確実性」を重要視していることが分かりました。
例えば、保冷温度設定の間違いが起きるとトラブルの原因となってしまい、業界でも大きな課題となっています。
セイノーロジックスでは冷蔵貨物と冷凍貨物の保管温度の取り違いを防ぐため、それぞれ別の保管場所を手配し、お預かりした商品の品質を確実に保ち続ける体制を整えています。
今後もお客様のお悩みに寄り添い、安全かつ確実にお届けするべくサービスの改良を続けながら、安心してご利用いただけるコールドチェーンをご提供してまいります。
まとめ
日本食の海外需要の増加や国内市場の縮小化により、海外展開の必要性が高まっています。しかし、いきなり大規模な海外展開は二の足を踏んでしまうお客様も多いことでしょう。
セイノーロジックスの「ひんやり混載サービス」および「ばりひえ混載サービス」では、混載という性質上、小ロットからのお取り扱いが可能です。
海外展開をお考えの企業様は、まずはお気軽にご相談ください。